Q.娘の元同居人が立ち退きをしてくれません
質問者:あつ美さん 相談日:2015/12/4 回答数:1
いくつかのアパート経営をしている者です。
娘が進学の都合で実家を出たいということであったため、自己所有の賃貸物件のうちの一室への入居を許可しました。
在学中に親しい人ができたようで、しばらくしてからその物件の中で同居をするようになりました。
しかしそのあと娘と不仲になったようであり、しかも娘は別の土地での就職が決まったこともありその後元同居人を残して引っ越しをしてしまいました。
娘も既にその同居人に対して何の感情もないようですのでオーナーである私にとっては入居者の一人ということになります。
しかし娘は引っ越すときに「あと1ヶ月だけいていいからすぐに出て行って」と伝えたにもかかわらずその言葉を完全に無視して既に5ヶ月になろうかという今も住み続けています。
当然のことながら家賃は全く支払っていません。
今すぐにでも強制的に退去をさせたいのですが、この場合には私達オーナーが立ち退きのための費用などを負担しなければいけないのでしょうか?
あとあとでこちらが訴え返されるようなことがないよう適法な手続きをしていきたいのですが、こういったケースは過去どのように処理されたかということについて教えてください。
A.家主として退去日になったら荷物を運び出すことができます
回答者:鍵山さん 回答日:2015/12/5
質問の内容では現在居座っている元同居人の方は契約の当事者ではありませんし、家賃を支払っているわけでもありませんので全くの不法占拠ということになります。
ですので通常の借地借家法の手続きのような契約当事者同士の問題として解決をする必要はないということになります。
実際契約当事者以外の人間がその場に居座るという事例は非常に多く発生しています。
ただ一応人道的な手段ということで言うならまずは先に完全に退去をしてもらいたい日を確実に告げ、その日を過ぎたら強制的に退去をさせるという手続きをしておいた方がよいでしょう。
その部屋の所有権は当然オーナーである質問者さまですので、マスターキーを使って室内に入りその中の荷物を運びだしてしまうことに何の問題もありません。
どうしても居座るということなら留守中などに室内に入り荷物を出してしまい、鍵を変えるといった強制的な方法をとることになります。
おそらく居座っている側にしてみればまさかそこまではしないだろうという甘えがあることと思われますので、実際に強制執行をする前にどのくらい本気であるかを示すことができるかということが鍵になってきます。
もしこれが娘さんが他の不動産業者で正式に契約をしているという場合には仮に娘さんはそこに住んでいるという実態がなくなったとしても、その元同居人が部屋を明け渡さない限りはずっと家賃の支払い義務が生じてしまうことになってしまいますので、今後別に部屋を賃貸する場合には安易に自分の住まなくなった家を他人に明け渡すことはしないようにした方がいいでしょう。
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