空調機の故障による修繕費用は?

Q.賃借人から空調の故障を訴えられました

質問者:chintaiさん 相談日:2015/12/12 回答数:1

現在一般向けの賃貸アパートを経営しています。

先日近隣で落雷があり、その直後から室内の空調設備が故障して正常に動作をしなくなってしまったというような連絡がありました。

私の経営するアパートでは入居時から室内に空調設備は最初から設置していましたが、それらの故障については貸主である私が全額を負担しなければいけないのでしょうか?

落雷時に作動をさせていた部屋がいくつかあったために同時にいくつかの空調を修理や買い替えをしなければいけなくなっています。

正直全てに対応をするというのはかなり金額的に大きな負担になってしまうのですが、自室で使う空調についてのことなのでできたら賃借人と金額を折半などして負担をしていきたいのですがそうした対応をすることは可能でしょうか?

なお賃貸を開始するときに交わした契約書では特に設備の修理についての決まりについての取り決めはしていませんでした。

今回は自然災害ということなので対応もやむなしとは思っていますが、今後同様のことが起こらないように事前に設備修理について賃借人の負担となるような条項を契約書に盛り込みたいと思っているのですがそうした方法についても可能かどうかを教えてください。

※こちらの質問は回答を締め切りました。

A.基本的な建物の修繕義務は賃貸人にあります

回答者:石川Rさん 回答日:2015/12/14

賃貸契約における修繕義務については民法606条に定めがあります。

内容を説明をすると賃貸人は賃貸物の使用や収益をするために必要となる修繕義務を負うということが明記されており、一部例外的な場合を除き室内で使用をしていた設備が破損をしたという場合には全額を負担して修繕をしなければいけないこととなっています。

ですので今回のケースのように自然災害が原因と思われる事由によって室内設備の破損が起こったという場合においては、賃借人からの訴えに従い速やかに賃貸人である質問者さまが修繕を行わなくてはいけません。

賃貸人が修繕の義務を負わない例外的な事例というのは、例えば賃借人が通常の使用方法とは異なる使用をしていたなど故意や過失があったというような場合や、破損をした設備が消耗品であり通常の利用で消耗や劣化をすることがあるものなどです。

つまり同じ室内設備であっても、室内照明の電球が切れたときや畳を入れ替えするとき、障子紙の張替えをするというときなどには利用している賃借人が自分で購入や交換をしなければいけません。

具体的に消耗品とはどういったことがあたるかについては国土交通省の「賃貸住宅標準契約書」に定めがあります。

もう一つの質問にあります事前に契約書に設備修繕について契約条項を入れておくということですが、そうした対応をしておくことである程度賃借人の修繕負担を軽減することは可能です。

特段の定めのない賃貸契約では先に述べた「賃貸住宅標準契約書」が基本として判断されますが、個別に交わした契約書がある場合にはそちらの内容を優先的に適用していきます。

ただしその場合も全面的に設備の全てを賃借人が負担しなければいけないと丸ごと義務を押し付けることはできず、契約書には具体的にどの部分の修繕を負わせるかということを記載しておかなければいけません。

過去の事例からみていくと、そうした賃借人に修繕の義務を負わせることが適当と認められた例として、台所や風呂場の設備の修繕や電気スイッチの修理などがあります。

修繕義務についての契約をする場合においても、事前にきちんと賃借人に対して説明をするとともに、その特約が暴利的でないという客観的で合理的な理由がなければ実際に高額の修繕が必要になった場合に賃貸人が裁判で負けるという可能性がて高くなります。

仮にそうした負担を賃借人に求めた場合、退去時にその修繕が大規模でもともとの室内の資産価値を高めたと判断される場合においては敷金として賃貸人は修理費の返還をしなくてはいけなくなります。

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