必ず成功するとは限らない不動産投資
他の金融商品による投資に対し、不動産投資は比較的安全性の高い安定的な方法であると言われています。
これは実際にその投資対象物を目で見ることができるということが関係しているわけですが、かといって絶対に投資をすれば成功すると保証されているというわけではありません。
むしろそこに実際に物件が存在しているからこそ起るリスクもありますので、投資をする前にはそうしたデメリットもしっかり理解をしておくことが大切です。
不動産投資に潜む最大のリスクは「資金回収」と「災害などによる物件消失」です。
最初の「資金回収」とは、自らがオーナーとなる物件を作る場合、最初に土地や建物建築費を住宅ローンによって用意しなくてはならないことが関係しています。
都内で収益が期待できる物件を作ろうとするとき、少なく見積もっても数千万円単位の金額が必要となります。
これはどんなに順調に返済をしていっても数十年はかかるローンとなりますので、もしその間にうまく収益を挙げられないようになってしまうと、返済が滞り利益を出す前に借金を持って手放さないといけないことになってしまいます。
この資産回収のリスク管理は頭金としていくら用意することができるかや、途中の収益回収率をどのくらいに目標設定するかによって大きく異なってきます。
不動産投資に手を出したものの失敗し、途中で断念せざるを得なかったというオーナーさんの多くはこの途中の収益計算を大きく誤っていることが大半です。
自分が出せる金額に応じて投資先を変えることも大切
もう一つの大きなリスクとなっているのが「自然災害による消失」です。
これはある意味本人のリスク管理だけではどうしようもない問題ではあるのですが、初期投資額を回収する前に大地震や洪水、火事や周辺の爆発事故といったものに巻き込まれてしまうと、それで大きく資産価値が目減りしてしまうことになります。
これは火災保険や地震保険である程度補うこともできますが、事故や災害の種類によってはその補償を受けられないケースもありますので注意が必要です。
いずれにしても大切なのは、自分が所有している資産以上に無理をしてギリギリの投資をしてはいけないということです。
同じ不動産投資をするにしても、自らがオーナーになる場合は成功した場合のリターンも大きいですが、その分リスクも高くなります。
まだ自身の資産を多く用意することができないという人なら、いきなり多額の住宅ローンを背負い込むよりも、REITのように自分の投資額に応じたリターンを受け取ることができる証券を購入した方がリスクが少なくなります。
他にも順調に運用しているマンションであっても、家賃滞納や突然の大量退去による空き室といったトラブルは常に起こりますので、任せきりにせず細かくリスク管理はしていきたいところです。
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