単身世帯の増加によりワンルームマンションが人気
賃貸物件は全国津々浦々にまでありますが、中でもやはり最も需要が高いのは人口密集地である都内です。
バブル期真っ盛りの土地急騰時には、都内中心部で住むなんていうことは一般の会社員にとっては夢のような話でしたが、地価が下がりマンションの空き室が増加するにつれ、以前までのようなハードルはかなり低くなりました。
反対に都心部に一時的に急激に作られた賃貸マンション類の中には、築年数が長くなったことで空き室が増え、当初予定していた運用方法が全くできないようになっていたりします。
そこで現在進められているのが都心部を中心にした空き家対策です。
非常に高い家賃や購入金額設定になっていた古いマンションやアパートを見直し、リフォームや再築をしたりして再び魅力ある住宅にしようという方法です。
中でも需要が急増しているのが都心部のオフィスで働く若者向けのワンルームマンションで、できるだけ安く一人分のスペースが確保できるタイプの物件は大人気となっています。
手頃な物件が出てきたことによりますます単身世帯の引っ越し希望者は増え、現在もなお単身世帯での契約数は急増傾向が見られています。
高齢化と非婚化・晩婚化もワンルームマンション需要を押し上げる
都心部のワンルームマンションの特長は、短期的な契約者が多く気軽に引っ越しができるという回転率の良さです。
もともとワンルームマンションは大学生や短期出張、単身赴任で一時的な生活をする人のためのものとして開発されたものなので、すぐに入れて気軽に出れるというところこそが最大のメリットです。
就職先を決めたら職場から徒歩圏内にあるマンション・アパートを借りるという人も多く、職住一体のライフスタイルは今や高所得者のものばかりではありません。
若者の他にも、離婚や死別によって単身世帯になった高齢者や、結婚の予定のないまま中高年世代になった人たちからもワンルームマンションの需要は高く、幅広い層から求められるようになってきています。
とはいえ都心部にあるワンルームマンションは非常に数が多いので、作りっぱなしで放っておけば勝手に入居者が集まるというわけではありません。
他のワンルームマンションとの差別化のために、「ペット可物件」「女性専用物件」「シェアハウス」といったように同じ単身世帯向けでも特長を持った間取りやセキュリティをつけ、そこから入居者を募るという方法も都心部ではごく当たり前の方法です。
特定の入居者を重点的に募るタイプのワンルームマンションは管理をする側にとっても都合がよく、建築時には多少割高になってもそうした方法で人を集める方が結果的に収益性が高くなるということもあります。
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